杜(MORI)のティールーム

杜の都、仙台に事務所を構える杜協同法律事務所のスタッフたちが綴るリレーエッセイ

1年を振り返って (椿)

 昨年(平成16年)は1年を通して天災が多くあった年でした。
地震、台風、猛暑と地球が怒っているかのように、日本にも多大な被害がありました。幸い仙台に住んでいる私は、無事に1年を過ごすことができました。 しかし、私の実家は昨年の台風の影響で近くの川が増水し、今までにない浸水被害となりました。実家の町は約20年前までは、毎年台風の季節になるとその川が増水し、低い土地の家は浸水することが度々ありました。その予防策として私の実家の近辺は1階部分を駐車場とし、2階から居住用としている家が多くありました。私の家もそのような建て方をしていました。そして、川から水があふれ出すと、ゆっくりと町に浸水し始め、家族は2階から水かさが増してくるのを眺めながら、避難するかどうか判断する余裕があったことを覚えています。
 そのような水害を少なくするため、ダムを整備したこともあって近年は台風が直撃しても、洪水とまではならなかったのですが、しかし今回の台風は予想を越えた大量の雨が集中的に降ったようです。またダムの貯水量が増大されていたこともあり、浸水の勢いが予想をつかない早さだったようです。私は母からその様子を電話で後日聞いたため、「何故?」「あのころそんなに早く浸水してきただろうか」と、その早さを想像すらできません。最後になりましたが、被害に遭われた方々の早期の復旧を願い、今年1年息災なく過ごせるよう祈願いたします。