杜(MORI)のティールーム

杜の都、仙台に事務所を構える杜協同法律事務所のスタッフたちが綴るリレーエッセイ

電車の中の出来事

 先日、電車に乗った時のことでした。発車のベルが鳴ったにも拘わらず、電車が動き出す様子がありません。最後尾の車両に乗り、吊革につかまりながら何気なく窓の外を見ると、片方の手で手摺りに掴まりながら、もう片方の手で杖をついた足のご不自由な高齢の男性が一生懸命にその電車に乗ろうと階段を下りてくる姿が見えました。その時に車掌さんがさっと階段を駆け上がり、更に別の駅員さんと二人でその男性を両側から支えて一緒に階段を下り、電車の中まで案内していました。
 座席に座ってその様子を見ていた乗客のうち、数名がすぐに自分の席を譲ろうと立ち上りました。その男性は駅員さんや車掌さん、そして席を譲ろうとした乗客みんなに何度もお礼をしていました。このときは車内がとてもよい雰囲気に思えました。

(事務局 H)