杜(MORI)のティールーム

杜の都、仙台に事務所を構える杜協同法律事務所のスタッフたちが綴るリレーエッセイ

傘寿の門出に花束を

 客員弁護士である阿部純二先生が3月に傘寿を迎えられ、約7年間の弁護士生活を終えて事務所を退所されることになりました。

 刑法学の第一人者として活躍された先生のご功績は、当サイト「News&topix」、「杜の四季だより」に詳しいですが、立派なご経歴の一方、軽妙洒脱なエッセイからも窺えるように、とても気さくなお人柄で、照れくさそうにお話しされたり、3時のお茶の時間にはお菓子を美味しそうに召し上がられ、お酒の席になれば大変な酒豪っぷりを披露されるなど、親しみやすい一面もたくさん見せて下さいました。また、英語はもちろん、ドイツ語でもお手紙を書かれたり原書を読まれていた学者さんらしいダンディなお姿も、深く印象に残っています。

 実は、先生とは学生時代にもご縁があって、刑法総論・各論をご指導頂いたのですが、試験の際には不出来な答案に部分加点を下さり、赤点ぎりぎりで救い上げて頂いたことも、私にとっては良い思い出です(その節は大変お世話になりました……)。

 それにしても、80歳を迎えてなお「これからまたいろんな勉強をしたい」と仰る心意気には、自分の怠け心を叱られた思いで、細くない身も縮みます。

 毎日バス通勤をされ、接見や公判期日に赴かれるご健脚、そして熱意溢れるお姿を拝見できなくなるのは寂しいかぎりですが、これからはきっとお言葉の通り、のんびりされつつも勉強や趣味に充実した日々を過ごされることでしょう。お体をご自愛下さるよう願いつつ、純二先生の新たな門出をお祝いしたいと思います。

(事務局  陽だまりねこ)