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杜(MORI)のティールーム

杜の都、仙台に事務所を構える杜協同法律事務所のスタッフたちが綴るリレーエッセイ

懐古譚 (陽だまりねこ)

先日、幼い頃に住んでいた町を訪れる機会があった。よく通った大きく幅広だった道路は、実は車2台がやっとすれ違うほどの幅しかなかった。どこまでも走れるほど広く感じた公園はゆっくり歩いてもいくらもかからない周囲だったし、外国のように遠かった隣町も本当は車でたった数分の距離だった。子どもにとって、世界がどれほど広く大きく見えるものか。しみじみと実感した。と同時に、福島の片田舎のこと、20年近く経った今も昔ながらの町並みにはさほど目ざましい変化はなく、何となくホッとした気分にもなった。

片や今住んでいる仙台では、街の再開発が進んで新しい建物が次々と建てられている一方で、閉店する店が増え、目に馴染んだ建物がいつの間にか無くなっていたりする。離れる人は昔のままの故郷を望み、住み留まる人は日常の光景に何かしら変化を望む。とはいえ最近の仙台は、その変化がやや急速にすぎるように思えて、怖い。

座して眺めるだけの身の勝手な感想ではあるけれど。