杜(MORI)のティールーム

杜の都、仙台に事務所を構える杜協同法律事務所のスタッフたちが綴るリレーエッセイ

YELL (陽だまりねこ)

 人生の転換期を迎える、と言われる年代になった。だからというわけでもないだろうが、私の周囲にもターニングポイントを迎えた、または迎えつつある友人たちがいる。
 結婚、出産といった出来事なら嬉しいばかりだが、退職、転職などの選択は、今までとは全く異なる環境に飛び込むことになる。当然様々な戸惑いや不安があって、決断するまでには相当な勇気が必要だっただろう。そうして新しい一歩を踏み出してからも、迷ったり悩んだり、時には選んだ道を後悔することもあるかもしれない。けれど、そこで負けずに、ひとしきり愚痴ったらまた前を向いて歩き出してほしい。そうする力のあるひとたちだからだ。
 似合わないので口にはしない。しばらくぶりに会った食事の席の片隅で、たまにしか繋がらない電話の電波の下で、こっそり祈るだけである。